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噛むほどに味わい深いヤンキー×グルメ×ギャグマンガ『頂き!成り上がり飯』レビュー

『頂き!成り上がり飯』はこんなマンガが好きな人が読むべきマンガ

これらのマンガを読んだことがある人であれば、共通したよさみがあるので『頂き!成り上がり飯』を楽しめる確率は高いでしょう。

  • 『紺田照の合法レシピ』 - ヤクザ×グルメ×ギャグという異色の掛け合わせはもっとも読み味が近いです
  • ヤンキーマンガの日常回 - クローズとかろくでなしBLUESとかそういうのです。『頂き!成り上がり飯』はヤンキーマンガとしても精度が高いですが、その中でも日常回によさみがつよいので、ヤンキーマンガ世界の日常感が好きな方におすすめです
  • ジョジョ4部 - スタンドバトルだけでなく日常の世界観がつながってくるあの感じを彷彿とさせます
  • 男子高校生の日常』- バカな男子高校生が仲良くわいわいバカをやる感じが近いです
  • 信長のシェフ』 - グルメレシピ紹介というよりも、うまい飯をキーに物語がうまいこと進んでいく感じが近いです

『頂き!成り上がり飯』はヤンキー×グルメ×ギャグ

『頂き!成り上がり飯』はどんなマンガかと聞かれると、ヤンキーマンガ×グルメマンガ×ギャグマンガであると言えます。

 

どの要素が突出してるでもなく、しかしどれも高いレベルでまじりあった世界観に、はじめて読んだ人は一種のトランス(困惑といってもいい)状態に陥るでしょう。

このマンガはなんなんだ!? というような。

しかし、絵やマンガの演出はかなり上手いので、するする読み進められ、そのうちにこの独特の風味がヤミつきになっていくことをお約束できます。

読み進めるほどに、どんどん体が慣れてきて、面白くなっていきます。噛むほどに味わい深いスルメイカのように。

だんだん面白さが染み込んでくるんですよ……!おでんのように!

 

 頂点を目指す男の子っぽさ、漢のプライドがぶつかりあう熱いバトル、そして生まれる友情!は、まさに上質なヤンキーマンガのそれです。

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純粋にうまそうな飯の描写やうまい飯を通じて人の感情が揺り動かされる様、うまい飯でうまいこと物語が転がる快感も見逃せません。

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ときにはシュールな表現も含めた笑いを誘う演出も小憎くハートを掴みます。 

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かと思えば高校生の頃の焦燥感、切なさ、やり場のないイライラといった感情も丁寧に描かれます。

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要するに、最高ということです。

 

『頂き!成り上がり飯』は女性にもウケるはず

最初に「こんな作品を好きな方はきっと『頂き!成り上がり飯』も気に入ります」と紹介しましたが、女性の方々も、『頂き!成り上がり飯』は気に入ることでしょう。

もしかしたら、ライト層なファンよりも、どっぷりと。

 

だって女性って、男の子同士が仲いいの好きじゃないですか。

しかもその中にはイケメンもいるんですよ。正統派も、メガネも、一匹狼も、ボンボンも。みんなヤンキーで。

そいつらが、はしゃいだり、ケンカしたり、仲直りしたり、照れて顔を赤らめたり、夏祭りに浴衣着たり、同級生をママ呼ばわりしたりするんですよ。

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そもそもわたしがこのマンガを読むきっかけになったのも801ちゃん(の作者の小島アジコ先生)のこのツイートなんです。

 

とはいえ、BL要素はまったくないので、苦手な方も安心して読んでいただけます。

 

とにかく読もう。5巻まで出ているしもうすぐ6巻も出ます。

以下のリンクをたどると、Kindleで5巻分まとめ買いできます。

紙でもいいんですが、Kindleのほうにだけ特典ペーパーが付いていて値段も安いのでおすすめです。

 

作者の奥嶋ひろまさ先生のTwitterアカウントも要ウォッチです。

twitter.com

けっこうファンサービスが旺盛な方のようで最近は特に頻繁にマンガをアップされています

 

まだあまりメジャーとは言えない『頂き!成り上がり飯』、確実にもっと多くの人に読まれるべきマンガですのでその波に乗っておきましょう!

 

それでは!

iOSとAndroidで展開しているアプリのプロジェクト管理方法

この記事はピクシブ株式会社 Advent Calendar 2017の17日目の記事です。

 

ぼくの所属しているチームではBOOTHという創作物のC to CマーケットプレイスiOS/Androidアプリを開発しています。

世の中、1つのリポジトリで管理するウェブサービスを想定したプロジェクト管理方法はあれど、スマートフォンアプリを想定した方法はなかなかないと感じたので、ぼくたちがどのようにプロジェクト管理をしているか共有したいと思います。

こういう人には読む価値があるかもしれない

この記事を読むと何がわかるか

  • 複数プラットフォーム/リポジトリのタスクを集約して管理する方法
  • 使用するツール(Zenhub)とその運用方法 

プロジェクト管理方法

前提

  • ひとつのチームで継続的にリソースを確保できていること
  • コミュニケーションが適宜行われること

使用するZenhubについて

GitHubIssueをカンバン風に表現してくれたりするツールです。

使用感は動画を見てください。

ZenHub Product Tour from ZenHub on Vimeo

これのいいところは、ひとつのボードで複数のリポジトリのIssueたちを集約できるところです。また、GitHubと連携されているので、TrelloなどからGitHubといったりきたりする必要もありません。

Zenhubをつかうにあたっての基本的な用語

  • Issue : ユーザーの課題を解決するために行うタスク。
  • Epic : 複数のIssueをまとめるもの(○○機能、などいくつかのIssueを包含するもの)。Zenhubにある機能。
  • やることリスト : プロダクトへ対する実施リスト。ディレクター/プロダクトオーナーは順序 = 優先度をに並べ替える。基本的に実装はリストの上から行う。Backlogとほぼ同義。
  • トリアージ待ち : やりたいこと、をまとめたアイディアリスト。自由に、誰でも起票して良い。やることリストに入れていく。Iceboxみたいなもの。
  • リリースインクリメント:作業は完了しているが、リリースはされていないもの(審査待ちなど) のリスト 

運用フロー

スプリント(イテレーションと言ってもいい、開発期間の区切り)は火曜日から開始し、2週後の火曜日までとするサイクルとしています。

Day1

- 数値確認
- 前スプリントでやったことの進捗確認
- 次スプリントでやることの決定
- なにがそろったらリリースできるかの確認

  • チームランチ
Day2Day14
  • 実装

Day1で決めたものを実装していきます。

  • コードレビュー/動作チェック

基本的にチーム内で行っています。問題なければ、Closeせずにリリースインクリメントのリストに入れて、リリースされるまで保管します。審査などで手戻りがある可能性があるためです。

  • リリース

週末対応を防ぐため金曜は避けます。基本的に火曜を目標とすることでルーチンにして突発リリースを防いでいます。

リリース前には他チームの人間にも軽く見てもらいリスクヘッジをします。

  • 効果測定

特に数値に影響のあるリリース後は注視します。あらかじめEpic or Issueの時点で効果測定方法を確認しておくと「埋めてないイベントがある!」とかにならなくて安心です。

随時行うこと
  • 朝会 : 毎日朝510分で「昨日やったこと、今日やること、共有したいこと」を話します。
  • 全員:解決したい課題、アイデアトリアージ待ちepic or Issueとして作成する
  • プロダクトオーナー/ディレクター:トリアージ待ちの中身を精査し、優先順位を元にやることリストの適切な位置に移動する
  • プロダクトオーナー/ディレクター:やることリストの優先順位を決定する
  • 全員:Issue or epicの仕様を詰める(必要に応じてメンバーを集めて議論する)

中長期的なマイルストーンは視覚化

目の前のプロジェクト管理についてはこのようにZenhubをつかいつつスプリントをまわしていくのですが、中長期的なマイルストーンについては別途視覚化しています。

直近のことだけではなく、ざっくりと何をどういう順番でやっていくのかを共有して意識を共通化することが目的です。

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Q&A

Q.数値確認は2週間に1回しかしないの?

ディレクターは随時数値を確認していて、大きな変動があればチームに報告します。また、数値を見るダッシュボードはチームメンバーならいつでもアクセスできるようになっています。

Q.スプリントが2週間の理由は?

当初1週間単位でしたが、チームメンバーが課題解決に集中できる時間を増やし、それ以外の時間をできるかぎり減らすために2週間に変更しました。

これ以上長いと動きが鈍くなりそうなのでいまのところ変える予定はありません。 

Q.予定していたより早く作業が終わった場合は?

やることリストの上からタスクを持っていきます。

Q.仕様定義はいつやるの?

随時必要なメンバーで行います。MTGを設けてから話し合うというよりは、誰かが用意した提案をもとに検討していくことが多いです。

Q.iOSAndroidで足並みは揃えている?

基本的に、機能追加などの順番は揃えています。ただ、リソースの違いなどでどうしてもスピードは異なってくるので、とくにリリース日を揃えたりはしていません。また、無理にiOSにデザインを揃えたりはせず、OSに合った実装をデザイナーとエンジニアで相談しつつ進めています。

Q.やることリストはどう管理している?

iOS/Android/デザイン/API/運営でわけています。

Q.Zenhubを使うことは必須なの?

必須ではありません。GitHubIssueをカンバンライクに整理できるならいいかなと思っています。

実はぼくたちももともと類似ツールのGitHub Projectsを使っていたのですが、チームメンバーに業務委託の方がジョインして、権限問題からZenhubに移行した経緯があります。(Read/Writeしてほしくないリポジトリの管理)

 

 2つのツールは似ていて、それぞれにいいところ弱いところがあります。

GitHub ProjectsIssueにひもづけなくてもよいカード作成機能があり、運営のちょっとしたタスクなどをメモするのに便利です。あと無料。ただ無骨。

ZenhubにはEpicEstimate,BurnDownChartといった豊富な機能、直感的なソート機能などがあります。ただし、必要なリポジトリから必要なIssueだけをカンバンに載せることができないなど不便な点もあってどっちもどっちです。

 

おわりに

社内でも別のチームではまた違うやり方で進めていますし、聞いたところではふせん紙オンリーで管理しているところもあるそうです。 

そのくらい向き不向きは人によって異なるので、自分たちに合っていると思うやり方を模索するのがよい(というかそれしかない)と思います。

 

ただ、この記事がその方法を模索するときのひとつの助けになれば幸いです。 

 

ぼくたちも、これからもよりよい進め方を模索していきたいと思います。

 

ピクシブではよりよいプロジェクト管理を模索できる方をお待ちしておりますので、中で変えていってみせるぞ!という方はデザイナー、エンジニアなど職種問わずご応募ください!

recruit.jobcan.jp

 

 

Google Surveysで電子マンガについてのアンケートを取ってみた

はじめに

こんな記事がありまして。
サクッと回答、サクッと集計!Google Surveysでwebマーケがめっちゃ楽になる | Web担当者Forum

要するに、「何百人単位でサクッと楽に市場アンケートがとれたらいいのに……」という悩みを解決するアンケートツールがGoogleから出たらしいです。
それがGoogle Surveys

Googleフォームは便利ですが、サービスユーザーとかフォロワーにしかリーチできませんもんね。

なんかとりあえず期待が高まりますね。
なので実際に使ってみました。(個人的に)

どうせお高いんでしょう?

調査コストは「回答1件あたり$0.1から」、回答者の属性を絞り込みたいときは、ターゲットの選択も可能。価格は上がりますが、それでも設問数が1なら$0.3程度です。

ただ、質問を増やすと料金が1件あたり$1を超えます。詳しい価格設定は、こちらをご覧ください

アンとケイトみたいな格安サービスほど安くはないけど(とはいえアンとケイトは最低発注額10,000円からだからそれを考えるとクソ安い)、調査会社よりはバカ安いという感じですね。調査会社は10万円〜みたいな感じですしね。

使い方

サクッと回答、サクッと集計!Google Surveysでwebマーケがめっちゃ楽になる | Web担当者Forum
でだいたいわかります。

ターゲットを設定して、設問を入力、予算(調査人数)を決めればそれで終わりです。

一応、ターゲット設定がミソかもしれなくて上記記事では詳しく触れてないので解説すると、
・年齢
・性別
・地域
あと面白いところで
Androidユーザー
を対象にできます。

アメリカ向けの機能だと、興味のある分野や職業とかでも絞りこめるんですが、日本版だとまだ無理です。

あと、毎週・毎月など、アンケートを定期的に繰り返して、ユーザーの嗜好の変化を調べることもできます。

回答者はどんな人?バイアスは?

Google Surveysの配信対象は大きく2つ

Google Surveys導入メディアの枠
・アンケート モニターというAndroidアプリ

になります。

Google Surveys導入メディアの枠というのはこういうのです↓

f70b850cd1281cbce90ab07c789f32c0.png (1.0 MB)

何回か見たことがありますね…
まあ要するに
・感度の高いメディアやブログ
→を読んでる人

ということになるでしょうね。

一方、アンケート モニターというAndroidアプリは、そういうのがあるんですって(Androidユーザーの方知ってました?)

9a0eafee4da0dd7c3d03f457f629f7bc.png (151.0 kB)

で、ユーザーはこんな人↓

Android スマートフォン ユーザー=アンケート モニターというAndroidアプリのユーザー層に適した調査
アンケート モニター ユーザーの既知の属性を考慮すると、「Android スマートフォン ユーザー」を対象とするアンケートは次のような調査に適しています。

18~34 歳の「ミレニアル世代」を対象とする調査
製品開発や概念テストでのアーリー アダプター調査
特定の国のスマートフォン ユーザーを対象とする調査

アンケートを語るなら避けちゃ通れねえバイアスについてもあらかじめ教えてくれます。

Google アンケート モニターのユーザーは、一般のユーザーより新しいことに関心が高く、最新しい技術をいち早く試してみる傾向があります。また、Google サーベイの一般ユーザー向けアンケートに回答するユーザー層に比べ、若い男性が多いこともアンケート モニター ユーザーの特徴です。



アンケート回答者のバイアスをより正確に予測するため、Google では Android ユーザーの属性を継続的に確認しています。アンケート モニターのユーザーには明確な特徴があり、アンケート モニターの回答者は最新技術に詳しい若者が多いことがわかりました。

一般ユーザーと比べ、アンケート モニターのユーザーには次のような特徴があります。



・教育水準が高い

・持ち家保有率が低い

・医者にかかる頻度が少ない

・ぜんそく発症率または現在ぜんそくにかかっている割合が高い

・概して身体的に活発である

・DVR を所有している、ビデオ オンデマンドを利用している

おもしろい…

これらを念頭に置いてアンケートを取るようにしましょう(はーい)

https://support.google.com/360suite/surveys/answer/6013193

実際のアンケートの結果

個人的に聞いてみたい質問、

マンガが紙と電子書籍、同時発売されたらどちらを買いますか?

を1問だけ、300人に聞いてみました。これで3000円位です。クレカで払えます。
(でも1日位で集計おわるかな〜と思ったら半分くらいしか進まなかったので途中で強制停止させました。(追記:休日に再開させたら一瞬で終わりました。休日は回答が増える傾向があるようです。))

で、結果がこちら。

Google Surveys   Survey report (1).png (272.5 kB)

結果はこちらでも見られます。シェア用のURLが発行できるので。
https://surveys.google.com/reporting/survey?survey=thvipdlm2zpwpr5laxsoyioage

リンク先では、男だとどうなの、若者だとどうなのとか詳細に条件分析できます。

結果として

・まだまだ紙人気は強い

・男のほうが電子書籍を買いやすい

・なんと若者より45〜64のちょっと年配の方のほうが電子書籍を買う

ということになりました。
特に最後のは驚いちゃいました。
サンプルは少ないですけどね…あと、年齢が高いのにネットしててこんなアンケートに答える時点ですでにリテラシー高いというバイアスはあると思いますけど!

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総論

・たった一問だけ聞いてみたい質問がある
・雑でもいいのでサクッとアンケート取りたい
・むしろこのバイアスが掛かった層にアンケート取りたい
・アメリカ人にアンケート取りたい
・毎週・毎月など、アンケートを定期的に繰り返して、ユーザーの嗜好の変化を調べたい

あたりのニーズがあれば使う価値はあるんでないでしょうか。
あとハック的に「初期費用・月額利用料・販売手数料が無料と最高のECサービス、わたすけ.comをご存知でしたか?」とかアンケート取っちゃえばついでに宣伝もできちゃいますね。

くだらない話をしたところで、さようなら。